コールドリーディングという言葉をご存知でしょうか。
心理学のコールドリーディングとは、簡単に言うと会話で断片的な情報を聞き出し、あたかも知っていたかのごとく信じさせるテクニックの事です。
営業職、カルト宗教、マルチ商法、詐欺紛いの占い師やスピリチュアリストと呼ばれる業種に用いられることもあるテクニックです。
占いの業界でも残念ながら使用される方がいるみたいですね。

今回は、コールドリーディングとは何か?
どうやったら占いとコールドリーディングを見分けられるのか?
について、断片的な私見を述べていきます。



まず、心理学におけるコールドリーディングの代表的なポイントを挙げていきます。


1.大勢に当てはまる曖昧な回答
(例)血液型A型は真面目、B型はマイペース、AB型は二面性がある、O型は大雑把等


2.幻想共感
この件がなければこのように良くなっていましたよね。などのタラレバ話で不安を煽り、共感したかのような会話を持ちかける



占い師を募集して500人以上面接をしてきた中で感じたのは、このふたつが使われる事が多いように思います。



その他にも様々なパターンがありますが、組み合わせて複雑怪奇になってしまっているので、まずはこの2つにピックアップしていきましょう。



1に多いのは、性格等を一言でまとめるような内容です。
(例)彼はマイペースだから


実際、難しいのは鑑定は時間が決まっている場合も多く、短い時間で伝える為に省略することもある点です。
その場合、ご自身が彼について、彼との出来事について、どの程度説明したのかによって考えてみてください。
たくさん話して一言で返してきたら、少し疑っても良いかもしれません。



2は、霊感霊視占い、スピリチュアルやスピリチュアル寄りのタロット占いによく見かけます。
実際原因があって結果になる為、一見するとスムーズな文章構成に見えますが、注意する点はオーバーに表現しているかどうかです。
全てがそこのせい!のように捉えてしまうものは、ほぼ間違いなくコールドリーディングと言えるでしょう。
人間関係と同じく、因果関係は複雑です。


例えば手に持っていた携帯を落とした。という出来事について

・注意力が他に行っていた
・強風が吹いた
・何かにぶつかった、つまずいた
・滑った、携帯が滑りやすかった
・寒さや寝起き等で手の感覚が鈍かった
・落ちる想定をしていなかった
・頭がぼうっとしていた

のように、ざっと挙げるだけでもたくさん原因が出てきます。
これについて、例えば強風のせい!!全て強風が悪い!!強風のせいで携帯を落として遅刻してしまった!


のように、無関係なものまでくっついて来るケースがあります。
厳密には無関係ではありませんが、それだけのせいではないですよね。


針小棒大。
オーバーに1つを取り上げすぎることも、コールドリーディングの特徴の1つとも言えます。


本物の占い師のかたも数多くいる中、コールドリーディングのみの占い師を名乗る人が多く存在するのが事実です。

今回は、あくまでも見分け方の一例を挙げましたが、もちろんこれが全てではありません。
逆に、このような内容でも実際にそのひとつのみが原因の場合もあります。
判断が難しい場合は、専門家に聞くのが一番早いかと思いますので、違和感を覚えたら一度距離を取り、他の人にも意見を聞いてみるのは如何でしょうか。

解決もせずに無駄にダラダラと流されてしまわないよう、流れをメモしておくのもひとつの手だと思います。